かまいけ
鎌池の標高は1,190m。
周りを一周2kmの遊歩道に囲まれ、新緑の頃や、紅葉の時期には多くの人が訪れます。
池にはフナ、マスなどの魚が生息しており、池の主は大きな鯉だとか。
まさに錦秋という言葉が似合う鎌池の紅葉。
シーズンには、多くのカメラマンが訪れます。
快晴の空、浮かぶ雲、豊かな色彩の紅葉と山肌。
それらが穏やかに静止した水面に映り込む光景は、息をのむ美しさです。
また、朝の時間帯には、朝陽や霧が神秘的な演出を加えてくれます。
草を刈る鎌の形に似ていることから名付けられたという鎌池。
隣には小さな鉈池(なたいけ)があり、地元には、ここを舞台に伝承が残っています。
昔、信州と越後の界に向池という池があって、この池に雌雄2匹の大蛇が棲んでおった。
この大蛇はたびたび出てはいたずらをして困るので、地元の人たちはどうにかして退治したいと、村中の下肥を池の中へ入れた。
すると大蛇は苦しがり、雄は薪棚の上に登って難を避けた。 村人はこれを見てすぐ薪棚に火をかけて焼き殺してしまった。雌はこれに悲しんで、泣きながら野尻湖の方へ逃げた。
その逃げる途中の涙の落ちた所が池になった。
それが隠居池、鉈池、鎌池である。
雨飾山への分岐点あたりから鎌池の池畔へと続く鎌池ブナ小径。
ブナの原生林に囲まれ、穏やかに自然の色彩が楽しめます。
鎌池周辺のブナ林
新緑の頃
目を奪われる鮮やかな紅葉
鎌池の周囲をぐるりと巡る2kmの遊歩道。
ブナの森の合間から、ところどころ姿を見せる周囲の山々の姿はどれも絶景です。
鎌池遊歩道案内板
池の向うに頂を見せる大渚山
鏡のような水面に映る風景
鎌池の脇にポツンとたたずむブナ林亭。
鎌池散策や雨飾山、大渚山登山の後に立ち寄り、ホッと休憩。店内では、おそばなどの軽い食事ができるほか、ボロ織りや漬け物、キノコの加工品などの様々な名産品、特産品が並びます。
ここで働く地元の方と、ゆっくりお話をするのも楽しいですよ。
運が良ければ、ブナ林で採れたキノコ料理を味わうこともできます。
車:国道148号線「小谷温泉口」信号から小谷温泉方面へ進み、約40分
バス:南小谷駅前から小谷村営バスで「雨飾高原」下車、徒歩約40分