最終更新日:2023年6月1日
中村 義明(なかむら よしあき)
第8代村長に就任(自:平成31年4月27日~在職中(2期目))
6月、水無月が始まりました。
小谷村では、田植え後の水田に苗が揺らめき、新緑がまぶしく映える時期となってまいりました。初夏の農繁期、村民の皆様におかれましては、ますますご健勝でご活躍されていることと存じます。
はじめに、新型コロナウイルス感染症は、この5月8日をもって、季節性インフルエンザと同等の5類に変更され、3年以上続いたコロナ禍も一定の区切りがついたものと感じております。この間、小谷村では、保健所の把握できる範囲として419名の陽性者が報告され、多くの村民の皆様も感染防止に対して大変気を使われていたところであります。また、小谷村で雇用の6割を占める観光業においては、コロナ禍において緊急事態宣言やまん延防止等重点措置など、人々の移動を制限される厳しい環境を余儀なくされたことによって、関連する業種も含めて社会経済活動への大きな影響があったことは、多くの皆様が承知いただいているところであります。
このコロナ禍における3年間、小谷村では国や県と一体となって村民の皆様や観光業をはじめとした多くの事業者の皆様を支援してまいりました。その間、村民の皆様、そして事業者の皆様におかれましては、コロナ禍を理解し、全村民が一丸となって力強い取り組みの輪を広げ、事業継続を含めた社会経済基盤が一層強固なものになったと感じております。ご理解ご協力いただきましたことに、改めて深く感謝を申し上げますとともに、これからもより一層の危機管理に対応すべく努めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
このように未知の新型コロナウイルス感染症がもたらした影響は、全世界で社会構造を変えなければならないような計り知れないものでありましたが、今後再びウイルスがまん延することがあった場合においても、十分対処できる知見となっていることに希望を寄せるところであります。しかし、この新型コロナウイルス感染症は、現在でもなくなった訳でありませんので、ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方、そして妊婦の方などを守るためにも、村民の皆様には、引き続き配慮をしていただきますようお願い申し上げます。
次に、小谷村もいよいよ夏の観光シーズンを迎え、全国各地のお客様からお越しいただく時期となってまいりました。代表的な栂池自然園は、6月10日に開園いたします。まずは水芭蕉の見ごろから始まりますが、夏の冷涼な気候と希少な植物、秋には見事な紅葉を堪能いただき終了するまでの約5か月間、天候に恵まれ大勢のお客様から訪れていただけるよう願っているところであります。
栂池自然園については、水芭蕉のつながりで尾瀬国立公園を有する群馬県片品村との観光交流等について、かねてより進めておりましたが、コロナ禍で3年間実現することができずにおりました。しかしこの度、この6月2日に片品村観光協会の会長である片品村長の梅澤志洋氏と連携協定の締結を行うことになりました。小谷村より関係者と随行し、6月3日(土)4日(日)には、「道の駅尾瀬かたしな」において、栂池自然園の観光PRイベントを開催し、今後の交流と誘客促進の拡大に向けて進めてまいります。関係いただく皆様に改めて感謝を申し上げるところであります。
次に、5月に行われました行事について報告いたします。
3日には、恒例の塩の道まつりを開催いたしました。昨年までは中止や縮小開催などしておりましたが、本年は通常開催に戻し、小谷村の特色である村民の皆様による「ふるまい」も復活することが出来ました。当日は、約2,500名の皆様からご参加いただき、久々の活況を見ることが出来ました。
関係いただいたすべての皆様に改めて感謝を申し上げますとともに、今後も引き続きご協力いただきますようお願い申し上げます
13日には、立屋にある共働学舎の「からすのパンやさん」がリニューアルオープンするイベントに招待され、行ってまいりました。小谷村で約50年間続く老舗パンやさんですが、機器の老朽化が課題となっておりました。この度、発酵させる機械や焼く機械を新しくする事ができ、今後50年間も引き続き営業し続けていきますとの力強いお言葉をいただき大変感動したところであります。安心安全な食材でおいしいパンを焼き、店主が不在の時でもお客様自身が間違えずに支払いを完結していく、今の言葉でいうと「セルフレジ」のようなお客様を信頼した独特な支払方法などについては、小谷小学校の児童からも注目されていたところですので、末永い営業となりますことを心からご祈念申し上げます。
28日には、小谷村民ゴルフコンペが糸魚川カントリークラブで開催されました。好天の下、14組53名の参加をいただき、村長杯をかけたプレーをしていただきました。ゴルフは、幅広い年代層や技量の異なるプレイヤー同士が公平な基準となるようにハンディキャップ制度があり、健康増進にもつながるものであります。参加された皆さんは、それぞれ楽しんでいただけたものと思います。
今後もスポーツをはじめ、健康講座など、村民の皆様の健康増進の一翼を担うべく努めてまいります。
さて、昨年も申しましたが、6月の和名、水無月は、水田に水を引くため、ほかに使う水が無くなるという意味で使われるようになったと暦の読み解きで伝えています。また、「水の月」とされていることが本来の意味のようでもあります。諸説あるとは思いますが、近年では、梅雨入りの時期と併せて大規模災害に結びつく豪雨が心配される時候であります。
気象庁のデータによりますと昨年の梅雨入りは、小谷の気象に近い北陸地方で6月6日頃であり、梅雨明けは特定できなかったとなっておりました。
そういえば、「今年は空梅雨だね。」などと話していたことを思い出したところであります。平年の梅雨入りは、北陸地方で6月11日頃となっておりますので、今後の気象情報に注意をいただきたいところでありますが、現在は気象予報が進化し、線状降水帯など、豪雨につながる雨の降り方が事前に把握できるようになってきており、村にも事前情報として入ってくるようになっております。
村民の皆様には、昨年配布いたしました保存版の災害ハザードマップを今一度ご確認いただきまして、事前予報に伴うお知らせなどに備えていただければと存じます。
結びに、コロナ禍にも一定の区切りがつき、様々な定時総会などが対面で行われるようになりました。その後の懇親会にも復活の兆しが見えてきており、社会経済活動が活発に行われるようになることはとても喜ばしいことであると考えております。
一方で、冒頭にも申しましたが、新型コロナウイルスが完全になくなった訳ではありませんので、村民の皆様には、場面にあわせたご配慮にご理解ご協力を頂きますよう重ねてお願い申し上げます。
梅雨入り間近で季節の変わり目です。村民の皆様には、健康にご留意いただきまして、毎日「明るく、楽しく、元気に」過ごされますことを切に願い、今月のあいさつといたします。